[PR]

■ウォッチ 米大統領選2016

 スーパーチューズデーの1日夜、スペイン語の表記が目立つマイアミ南部の住宅街。ドナルド・トランプ氏が所有する高級ホテルが立ち並ぶ海岸沿いとは対照的な町並みだった。

 「ありがとうマイアミ!地元に戻れて感激だ」。マルコ・ルビオ氏(44)は母校から1キロほどの乗馬競技場で、まるで勝者のような歓迎を受けていた。前夜のオクラホマ州での会合とは打って変わり、終始満面の笑みだった。

 「反トランプ」の共和党主流派の期待を集めたルビオ氏だが、実際は「完敗」だった。ドナルド・トランプ氏が7州で勝利。テッド・クルーズ氏は3州で勝ち、ルビオ氏は1勝のみだった。選挙結果にはほとんど触れず、「我々はいまは負け犬だが、必ず勝つ」と訴えるしかなかった。

 会場で多く耳にしたのが、「トランプ大統領」への不安だ。「狂気をやめろ」「トランプを捨てろ(Dump Trump)」。キューバ移民のホセ・マルティネスさん(83)はそう書かれた看板を握りしめていた。「独裁者を生んだドイツのようになってしまうんじゃないか。とても心配だ」と嘆いた。

 背水のルビオ氏の命運を決めるのが、15日の地元フロリダの予備選だ。地元紙の世論調査では、トランプ氏にリードを許している。「2週間後、詐欺師を大統領にさせないことをはっきりさせる」。ルビオ氏の言葉の真偽は、まもなくわかる。(五十嵐大介