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 川崎市の河川敷で昨年2月、中学1年の上村(うえむら)遼太さん(当時13)が殺害された事件で、傷害致死罪に問われた無職少年の被告(18)の裁判員裁判は4日も横浜地裁で続いた。上村さんの母親が意見陳述し、「被告がいなければ遼太はこんな目に遭わなかった。家族のもとへ帰して」と訴えた。

 被告は起訴された3人のうち最も上村さんと親しかったが、事件では呼び出す役割を果たし、自らもナイフで切りつけた。上村さんの母親は「被告は兄のように慕っていた遼太を裏切った。何で助けてくれないの。止めてくれないの」と被告に語った。父親も「唯一、助けてくれるかも知れない人間に切られた遼太の絶望感は考えることもできません」と述べた。

 この日は、被告の情状鑑定をした臨床心理士も出廷し、「被告は同世代と比べて精神的に未成熟だ」と述べた。状況判断が甘く、成り行き任せにしがちで、無職少年(19)=殺人罪などで懲役9年以上13年以下の不定期刑が確定=がいることを隠したまま、上村さんを呼び出すことに影響したと分析。「家庭での疎外感や学校でのいじめを周囲に相談しておらず、感情表現を抑制する性格だ」と述べた。(村上友里)