佐賀大は4日、京セラメディカル(大阪市)と共同開発した抗菌性の人工股関節の承認が得られ、4月から販売を始めると発表した。標準型の製品で抗菌性を持たせたものは初だという。深刻な術後感染症の予防が期待される。

 傷んだ関節を人工関節に置き換える手術は国内で年13万件以上行われている。しかし術後に細菌などが付着して起こる感染症が人工股関節では最大数%で報告されている。

 佐賀大などのグループでは銀の殺菌作用に着目。酸化銀を含ませた物質を人工関節の表面にコーティングすることで抗菌性を実現した。20人を対象にした臨床試験では1年半以上経過しても感染症は認められなかった。昨年9月に厚生労働省の製造承認が得られ、12月に保険適用が決まった。

 開発に当たった佐賀大の馬渡正明教授(整形外科)は「人工歯根や骨接合剤などほかの生体材料にも抗菌技術を応用していきたい」としている。