ひとりの少年の成長を通して、食べることの意味を描いた映画「ぼくが命をいただいた3日間」が5日、劇場公開された。監督は、テレビ東京のプロデューサーで「昼めし旅~あなたのご飯見せて下さい~」などを手がける工藤里紗さん(35)。自身の子育てがきっかけになったという。

 主人公は都会育ちの小学6年生の少年。初めて父の故郷を訪れ、祖父母と冬休みを過ごすが、コンビニなどない山村で、野菜中心の料理や慣れない畑仕事に戸惑いを隠せない。ある日、祖母に好物を聞かれ、「フライドチキン」と答えるが、直後に衝撃的な出来事を目の当たりにしてショックを受ける。そんな少年に、近所に住む少女は「いただきます」の本当の意味を教えようとするが――。

 工藤さんは1年ほど前、当時3歳の息子に「いただきます」の意味を教えようと、牛の女の子“みいちゃん”が食肉になるまでを描いた絵本「いのちをいただく」を読み聞かせた。「それまで促されるままに『いただきます』と言っていた子どもが、手を合わせて真剣に言うようになった。残すこともなくなった。意味を伝えることって大事なんだ、と気づきました」と話す。「この映画をきっかけに、食べることの意味を改めて見つめてもらえたらうれしい」

 11日までイオンシネマ板橋(東京)、イオンシネマ春日部(埼玉)、イオンシネマ守谷(茨城)で公開。12日からはプレビ劇場ISESAKI(群馬)で公開する。(松沢奈々子)

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