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 東日本大震災後、福島県から自主避難してきた菅野優希さん(36)が新潟市内でカレー専門店「原価率研究所」を創業し、2年近くになる。「商売で新潟の人たちを元気づけたい。それが俺にできる恩返し」。1皿200円という低価格が受けて店を増やし、全国展開を視野に1月には東京に7店目を出した。

 菅野さんは福島市出身で、15歳でブラジルのインターナショナルスクールへ留学した。福島に戻ってから19歳で移動販売車で洋菓子を売る商売を始め、アルゼンチンからのマテ茶の輸入もするようになった。

 出張先の宇都宮市で被災し、家族と一時連絡が取れなかった。数日で福島に戻れたものの、「深刻な事態が起きていると直感し、家族をすぐ車に乗せた」。目指したのは取引先や知り合いがいた新潟市だった。

 福島での商売はあきらめざるをえなかった。新潟の人たちは被災者に過剰なあわれみを向けず、距離をとって、そっとしてくれていた。自分も、家族にも、心にしみた。

 新潟で再び商売を始めようと、…

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