[PR]

 名古屋市議会で自民、民主、公明の3会派が、年800万円の市議報酬を4月から1455万円に増やす条例案を8日に可決しようとしている。河村たかし市長の公約をふまえ5年前に「当分の間」半減とされたのを戻す動きだが、市議の仕事や生活に必要な額をめぐる議論は議会でほとんどされていない。いかほどが適正なのか。

■「金持ちしか議員になれなくなる」

 民主の岡本康宏議員(39)=緑区、3期=は妻と4歳、7歳の子の4人暮らし。「貯蓄はできず、主婦の妻はやり繰りに悩む」と話す。報酬は半減で月50万円になり、所得税や社会保険料、住宅ローンなどを引くと約30万円。年200万円の期末手当はあるが「議員活動で自腹もある」。

 別に月50万円の政務活動費があるが、多い時は一晩で2~3カ所、計3万~5万円になる会合費には使わない。使い道は会派としての活動に限られるからだ。「市民の声を聴く窓口」と重視する事務所やスタッフにかかる費用も、選挙活動などにも使えるため全額に政活費をあてられず、月10万円以上は足が出る。

 慶弔費を減らし、安いスーツを着るようになった。頼りの寄付金は市議選があった昨年は約120万円、ふだんは半分以下だという。「寄付金集めに懸命になり、議員の仕事が果たせなくならないか。金持ちしか議員になれなくなる」