大阪市教育委員会は今夏に実施する市立学校の教員採用試験について、筆記を重視する方式に切り替える方針を固めた。基礎学力を備えた人材獲得をねらう。全国的に人物本位の面接を重視する傾向にあるが、その逆をいく大阪市教委の異例の方針転換は議論を呼びそうだ。

 市教委関係者によると、これまでの採用試験は筆記・面接による1次選考と、受験教科により実技を加えた2次選考で合格者を決定。得点配分は筆記などと面接でほぼ半々とし、合計点の高い順に合格者を出していた。このため筆記で低得点だった合格者もおり「教科の中身に習熟していない若い教諭が目につくようになった」と筆記重視の意見が高まったという。

 今夏実施の試験では、1次選考の筆記試験で基準点以上の受験者のみが面接に進めるようにする。2次選考は筆記・教科により実技・面接のいずれかが基準点に満たなければ不合格とし、合格者は筆記・教科により実技の得点の高い順から選ぶ。ただ、児童とのコミュニケーションが求められる小学校教諭は、合格者の2割程度を面接の評価が高い順から選ぶ余地を残す。

 市教委幹部は「教員には熱意や使命感のほか、最低限の知識と教養が必要だ。バランスのとれた人材を採用するための方針転換だ」と言う。(長野佑介)