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 川崎市の多摩川河川敷で昨年2月、中学1年の上村(うえむら)遼太さん(当時13)が殺害された事件で、傷害致死罪に問われた無職少年(18)の裁判員裁判が7日、横浜地裁で結審した。検察側は「被告を兄のように慕っていた上村さんを助けず、上村さんに一番絶望感を与えた」などとして懲役4年以上8年以下の不定期刑を求刑した。

 弁護側は「被告が自ら切りつけたのは19歳の少年の指示によるもので、保護処分でも更生が可能だ」と述べ、刑事罰を科すのではなく、少年院に収容するよう訴えた。被告は「上村さんを助ける行為ができず申し訳ない」と述べた。判決は14日に言い渡される。

 検察側は論告で、被告は無職少年(19)=殺人罪などで懲役9年以上13年以下の不定期刑が確定=が上村さんに腹を立てていることを知っていながら、「自分が暇だから」という理由で19歳の少年がいる場に上村さんを呼び出したと主張。上村さんに危害が加わることを十分認識していたと訴えた。

 また、河川敷で自ら上村さんをカッターナイフで切りつけたのは、「19歳の少年による強い働きかけが原因だった」と指摘。「自分に怒りの矛先が向くのを恐れ、自己保身のため上村さんを見捨てた。被告の役割は決して軽いものではない」と述べた。