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 豊橋市の双子の乳児が「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」とみられる症状で死亡した事件で、傷害致死罪に問われた父親の鈴木和也被告(36)の裁判員裁判が7日、名古屋地裁であった。堀内満裁判長は「抵抗できない乳児に脳挫傷を生じさせるほどの力を加え、危険で冷酷」と述べ、求刑通り懲役15年の判決を言い渡した。

 判決によると、鈴木被告は2012年2月、発熱して入院中だった生後2カ月の次女紅玲愛(くれあ)ちゃんの頭を激しく揺さぶるなどして意識不明にし、約1年半後に低酸素脳症で死亡させた。さらに12年7月、自宅で三女望玲愛(みれあ)ちゃんの両腕をつかみ揺さぶるなどの暴行を加え、翌月脳浮腫で死亡させた。

 公判で、弁護側は無罪を主張。次女死亡は、第三者あるいは病院側の過失の可能性があると反論し、三女は元妻の行為による可能性がある、と訴えていた。

 判決は、次女は脳挫傷の症状で、病室で付き添ったのは鈴木被告だけしかいなかった点を挙げた。さらに元妻とのメールのやりとりで次女への関心の薄さなどがうかがえるとし、暴行を認定した。

 三女は急性硬膜下血腫といった頭のけがや、左腕の骨折から「人の意図的な行為以外で生じるとは考えにくい」として事故を否定。当時自宅には被告と元妻、長女しかおらず、元妻の証言はカルテや日記、医師の証言とも合致し、信用できるとした。

 判決は「日常的に虐待が行われていた事案ほどには重くない」と述べ、被告が育児に協力していた点も考慮したが、反省の言葉がないことなどから、求刑通りの量刑とした。