【動画】検索データが語る大災害
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 ネット上に蓄積されたビッグデータや市民からの情報を防災、減災にどう生かすか――。様々な情報を組み合わせた災害予測や、災害情報を効果的に収集して救援活動に生かす取り組みが進んでいる。一方で、通信網自体がダウンするリスクを見越した対策の必要性も指摘されている。

 航空測量大手パスコ(東京都目黒区)は、最大6時間先までの災害を事前に予測するサービスを2014年8月から始めた。気象庁が出す雨量・風速などの予測データを分析。道路や鉄道の規制情報などと掛け合わせ、道路の通行止めや土砂災害などのおそれがある地域を特定し、企業に有料で提供する。災害時に、商品の輸配送ルートの確保や従業員の帰宅、待機の判断をするときなどに活用してもらうことを想定している。

 地域防災計画が専門の東京工業大大学院の大佛俊泰教授は、災害による被害の情報を一般の人から効果的に収集し、救援活動に生かすためのシステムを開発中だ。

 地震が発生したときに、自分がいる場所の周りの家の倒壊や出火、道路閉鎖などの情報をスマホを使い、専用サイトにある選択肢を選ぶことによって、地図上に投稿していく。消防車や救急車などの緊急車両がそれらの情報を活用することで、現場への到着が早くなることが見込めるという。投稿する情報を「救助要請」「避難支援」などと人を対象にしたものに置き換えて使うことも可能だ。

 一方で、ネットはいざというときに使えるのかという疑問も根強い。

 総務省によると、東日本大震災では携帯電話・PHSの基地局計2万9千局が機能停止した。東北の沿岸部では携帯電話やパソコンが使えず、官公庁や企業のホームページには一時アクセスが集中し、情報が得づらくなった。いくらシステムが整っていても、それを支える通信インフラが脆弱(ぜいじゃく)では、有効に機能しないおそれがある。

 大佛教授は、技術の進歩を待つのではなく、通信インフラの強靱(きょうじん)化を見込んだ技術開発が必要だと強調。その上で、「これさえあれば大丈夫、との考えが二次災害の始まりになる。災害対応では、複数の可能性を持たせることが重要だ」と指摘する。

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 朝日新聞デジタルでは、ヤフーの検索データを元に災害時、人々が求めていた情報に着目し、動くインフォグラフを使って可視化を試みました。次の大災害時に役立てる情報をまとめています。(http://www.asahi.com/shinsai_fukkou/5nen/data/)(篠健一郎