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 「あの日」から5年。3月11日が誕生日の人々は、どのようにその日を過ごし、感じているのだろうか。東日本大震災の被災地への支援を続ける篠田麻里子さんと織田哲郎さんの2人に、3月11日生まれの記者(29)が尋ねた。

■「風化させずに発信、それが自分の使命」 元AKB48の篠田麻里子さん

 「私は、なんで3月11日生まれなんだろう」

 元AKB48の篠田麻里子さん(30)は震災から1年ほど、自問し続けた。

 発生当時は仕事でグアムにいた。帰国後、日本の惨状に言葉を失った。年に1回祝う誕生日が、日本にとっては悲しい日になった。

 AKB48は震災直後、被災地を支援するプロジェクトを立ち上げる。篠田さんは率先して参加し、震災から2カ月後の5月、岩手県大槌町と山田町の避難所でライブと握手会を開いた。子どもたちが笑顔になる姿を見て「アイドルとして活動してきて良かった」と思えた。一方で、「3・11」という言葉を聞く度に、悲しくなった。

 震災から1年が経ったころ、母の言葉にハッとさせられる。「3・11に生まれたことを誇りに思い、あなたにしかできないことをやりなさい」。初めて前向きな気持ちになれた。ちょうど1年が経った日のブログに「神様に指名されて、世の中の役に立てと言われているような気がします。これは私の生涯の使命です。この日に生まれたことに誇りを持ちます」と記した。