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 元航空幕僚長・田母神俊雄氏(67)の資金管理団体をめぐる業務上横領事件で、同氏に関連する三つの政治団体で、計約5550万円が「使途不明金」になっていることが、政治資金収支報告書の記載で分かった。いずれも田母神氏が東京都知事選と衆院選に落選した2014年に計上されていた。東京地検特捜部は田母神氏や当時の会計責任者らから事情を聴くなどして、解明を進めている。

 使途不明金が計上されているのは、資金管理団体「田母神としおの会」=約5050万円▽田母神氏が代表を務める「次世代の党衆議院東京都第十二支部」=約490万円▽田母神氏の選挙対策本部事務局長だった男性が代表の「太陽の党参議院全国比例第1支部」=約8万円。14年当時、同じ男性が会計責任者だった。田母神氏の代理人弁護士は「3団体の通帳は会計責任者が管理しており、会計責任者が現金を引き出して横領したとみている」と説明している。

 一方、知事選の選挙対策本部長を務めた男性らは会計責任者のほか、田母神氏を含めて計3人に横領の疑いがあるとして東京地検に刑事告発した。告発者側の関係者によると、会計責任者は「田母神氏らから依頼され、政治団体の口座から毎週数十万円を引き出した。田母神氏らに渡し、一部は自分でも使った」「田母神氏のために高級スーツなどを買ったこともある」などと証言したといい、特捜部の調べにも同様の供述をしたとみられる。

 田母神氏は8日の取材に対し、「私的に流用したことはありません。冤罪(えんざい)みたいなもの。戦わなきゃいけない」と容疑を否定。今夏の参院選に立候補する意向があったことを明かし、「いい国にしたいという思いはあるが、こうなってしまうと難しい。身の潔白がいつかわかる」と述べた。