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 国立大学の収入の3~4割を占める「運営費交付金」の配分が決まり、文部科学省が9日、発表した。2016年度からは、大学を目的別に3分類し、取り組みに応じて交付金の一部約100億円を配分する。

 年間約1兆1千億円の運営費交付金はこれまで、おおむね大学の規模などに応じて機械的に決められた。今回は、従来大学が受け取ってきた運営費交付金の1%程度をあらかじめ減額。生じた約100億円を再配分した。

 文科省は、今後6年間で国立大がめざす方向性を「地域に貢献」(55大学)、「全国的な教育研究」(15大学)、「世界で卓越した教育研究」(16大学)に分け、各大学に改革方針を提出させた。16年度はこの内容を評価し、17年度以降は実行状況に応じて配分を決めるという。各大学が同じように「ミニ東大」になるのではなく、特色を持たせて競わせるのが狙いだ。

 再配分額について従来の額と比べると、全86大学のうち42大学が増額、43大学が減額となった(旭川医科大は配分を要望せず)。割合は岩手、和歌山などの118・6%が最高で、京都教育の75・5%が最低だった。

 分類別では、「地域」で計約29億円を分け合い、増額は24、減額は30。計約6億円の「全国」は増額8、減額7。計約59億円の「世界」は増額10、減額6だった。全体で増額分の最多は約7千万円、減額分は約5千万円だった。(高浜行人)

     ◇

【国立大の3分類と運営費交付金の配分率】

■「地域に貢献」(55大学)

◇118.6%

小樽商科、帯広畜産、岩手、宇都宮、長岡技術科学、三重、京都工芸繊維、奈良教育、和歌山

◇107.8%

北海道教育、弘前、山形、埼玉、横浜国立、新潟、浜松医科、名古屋工業、豊橋技術科学、滋賀、兵庫教育、高知、熊本、大分、宮崎

◇97.0%

室蘭工業、北見工業、宮城教育、秋田、茨城、上越教育、富山、福井、山梨、信州、岐阜、静岡、愛知教育、滋賀医科、大阪教育、鳥取、島根、山口、徳島、香川、愛媛、福岡教育、佐賀、長崎、琉球

◇86.2%

福島、群馬、鳴門教育、鹿児島

◇75.5%

京都教育

※旭川医科大は配分を要望せず

■「全国的な教育研究」(15大学)

◇113.2%

東京芸術

◇102.9%

東京医科歯科、東京学芸、東京海洋、電気通信、政策研究大学院、総合研究大学院、奈良先端科学技術大学院

◇92.6%

東京外国語、お茶の水女子、奈良女子、九州工業、鹿屋体育、北陸先端科学技術大学院

◇82.3%

筑波技術

■「世界で卓越した教育研究」(16大学)

◇110.3%

京都、神戸、九州

◇100.2%

北海道、東北、筑波、東京、一橋、名古屋、大阪

◇90.2%

千葉、東京農工、東京工業、岡山、広島

◇80.2%

金沢

※%は、配分方法が変わった運営費交付金の一部について、従来の交付額に対して、今回受け取る金額の割合