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 神戸市長田区で2014年9月、小学1年の女児(当時6)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた無職、君野康弘被告(49)の裁判員裁判が10日、神戸地裁であり、女児の母親と祖母が今も癒えない苦しみを語った。

 母親は証人尋問で娘の思い出を振り返った。「将来はお姫様やケーキ屋さんになりたいと言っていました。生まれたばかりの妹の面倒もよく見てくれました」。そして「助けてあげられなかった悔しさでいっぱい」と続けた。被告については「肝心な部分は『まったく記憶がない』と言い、真実は聞けていない」と不満をにじませた。

 続いて祖母が意見陳述に立った。「孫が殺された事実を、いつまでたっても受け入れられません。被告から謝罪はなく、本心から後悔しているとは思えない。孫を返してほしい」と涙声で訴えた。(佐藤啓介)