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 トルコ政府の管理下に置かれたザマン紙編集幹部のムスタファ・エディブ・ユルマズ国際報道担当エディターが9日、朝日新聞と単独会見した。同紙が「テロ組織」とつながるという政府の主張に反論。政権をたたえる記事が紙面を埋めるようになって部数が激減したため、「政権は完全にザマンを殺した」と語った。

 同紙はここ数年、エルドアン大統領と現政権に批判的な論調で知られた。ユルマズ氏によると、イスタンブールの裁判所が4日、「テロ組織とつながり、テロ活動を支援した疑い」を理由に同紙を政府管理下に置くと決定した後、ザマン紙本社前には「約1千~2千人」が集まった。愛読者や従業員の家族らで、裁判所が任命した管財人が本社に入るのを防ごうとした。子どもや女性、お年寄りもいた。従業員も本社ビルに陣取った。

 だが、数百人の警官隊と複数の装甲車に包囲され、4日夜から5日未明にかけて催涙ガス弾と高圧放水銃で支持者は排除された。「警官は正門前の民衆を引きずり回し、社内にいた従業員を無理やり外へ追い出した。その際、同僚の女性は肩を骨折した。警官は本社ビル内でも催涙ガス弾を使ったので、多くの仲間が呼吸困難になった。非人道的かつ無慈悲だった」

 裁判所が任命した管財人は3人で、いずれもエルドアン氏が事実上率いる与党・公正発展党(AKP)との密接な関係で知られる。管財人は真っ先に編集局長を解任し、同社サイトから以前の記事や、ユルマズ氏と同僚が書いたコラムもすべて削除した。

 「私たちはこれまで通り取材し、毎日本社に行き、記事を書いて送稿しているが、私たちの記事が載った新聞は印刷されない。日々、全く別の新聞が印刷、販売されている。一体誰が、どこで作っているのか、管財人は明かさない。私たちには耐えられない『不法』なザマンが、日々発行されている」

 ユルマズ氏によると、発行部数は約65万部から約3千~4千部に激減。「本社で約800人が働くが、3千~4千部しか売れない新聞では800人の給料は払えない。商売としてもうやっていけない。終わりだ」

 政府が言う「テロ組織」とは、…

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