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 安倍晋三首相は10日、東日本大震災から5年を前に首相官邸で記者会見した。東京電力福島第一原発事故に伴う放射線量の高い帰還困難区域(対象住民約2万5千人)の指定を一部解除するなどの見直しについて、今夏までに国の考え方を示すと表明した。

 首相は区域見直しについて、「帰還困難区域においても放射線量が低下している。地元の皆さんのふるさとへの思いをしっかりと受け止めながら、今年夏までに国の考え方を明確に示したい」と述べた。

 被災地の避難指示区域は、年間積算放射線量の高い順に、帰還困難区域(50ミリシーベルト超)▽居住制限区域(50ミリ以下~20ミリ超)▽避難指示解除準備区域(20ミリ以下)の三つに分かれている。政府は夏までに帰還困難区域の放射線量を調べたうえで見直し、その一部を居住制限区域などに振り分ける見直し案を示すとみられる。

 首相は、震災や原発事故の影響で一部区間(計68・6キロ)が不通になっているJR常磐線について「2019年度中に全線開通を目指すことを決定した」と正式表明。昨年3月に全線開通した常磐自動車道については、福島、宮城両県の混雑区間(いわき中央―広野、山元―仙台東部道路岩沼)で、今後5年間の「復興・創生期間」に4車線化するとした。

 一方、大津地裁が9日に運転差し止めの仮処分を決定した関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)について、首相は「関西電力にはさらに安全性の説明を尽くすことを期待したい。政府もそのように指導していく」と述べ、今後の訴訟などを通じて再稼働に向けて十分に説明するよう求めた。

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