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 朝日新聞社は、2015年1月に公表した「信頼回復と再生のための行動計画(再生計画)」にもとづいた取り組みの進み具合を、計画策定にかかわった社外有識者の皆さんに3月9日に報告し、意見を聞きました。慰安婦報道など14年にあった一連の問題の再発防止策を議論した「信頼回復と再生のための委員会」の元社外委員が対象で、昨夏に続き2回目です。

 再生計画に沿い、パブリックエディター制度や訂正欄を設けてから約1年。若手・中堅社員からの改革案もふまえ、今年1月には「ともに考え、ともにつくる みなさまの豊かな暮らしに役立つ総合メディア企業へ」を理念に掲げた「中期経営計画2020」をまとめています。ジャーナリズムの事業基盤を支えるため、新領域の売上高を5年後に300億円とする計画などを社長の渡辺雅隆らが説明しました。

 日産自動車副会長の志賀俊之氏は「金額を掲げるのはそれなりに評価できるが大義があってこそだ。米大統領選で混乱があるように、何が正しいかわからない世の中で新聞社の使命は大きくなっている」と述べました。社会学者の古市憲寿氏は「長所を伝えるテレビCMに慣れた層と、長所も短所も含まれる商品レビューに慣れたネット利用層に向けてと、異なる戦略が必要だ」と話しました。

 一連の問題の後の紙面や報道姿勢についても議論されました。ジャーナリストの江川紹子氏は「記事に角度をつけることを是正するのを萎縮と思っている人もいるようだが、萎縮と慎重さとの線引きは難しい。大事なのは(14年の)問題がどこにあったのかを思い出すことだ」と指摘。弁護士の国広正氏は「間違いはゼロにはならない。致命的な間違いは防ぐリスク管理をしたうえで、ファクトにもとづいたチャレンジをしてほしい」と助言しました。