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 北朝鮮の情報統制について、国際人権NGOアムネスティ・インターナショナル東アジア地域事務所(香港)のニコラ・ベクラン所長が10日、東京都内で報告書を公表した。北朝鮮当局は国際電話やネットでの国外サイト接続を禁じ、中国との国境付近での携帯電話の通話を電波探知機で取り締まったり、妨害電波を発したりしているという。

 アムネスティは昨年、北朝鮮を脱出し韓国や日本に住む脱北者ら17人から、情報統制の実態を聞いた。報告書によると、北朝鮮は2008年に携帯電話サービスを開始し、加入者は300万人を超える一方、国民の電話やネット接続、メールの送受信を国内のみに制限している。

 だが、中朝国境付近で中国などの外国製携帯電話やSIMカードを使い、国外の親族らと通話する人が増えたため、当局は電波探知機で国際電話を監視。妨害電波で通話を遮断したり、携帯電話を盗聴して会話を録音し、通話した人を逮捕したりしているという。

 ベクラン氏は「北朝鮮の深刻な人権侵害の背景として、国民が情報を自由にやりとりできない情報統制がこれほど長期間徹底した国はない」と指摘している。