朝日新聞社は、社外の有識者らから本紙の記事や紙面編集について意見を寄せてもらう「紙面審議会」に代わり、読者代表であるパブリックエディター(PE)や有識者、本社の編集部門幹部らが記事や報道の在り方について議論する「あすへの報道審議会」を4月1日付で設けます。また紙面審議会委員を務めてきた社会活動家で法政大学教授の湯浅誠さん(46)が新たにPEに加わります。

 本社は「ともに考え、ともにつくるメディアへ」を掲げ、昨年4月にPE制度を新設しました。PEは、読者の声や社外の評価を踏まえて編集部門に説明と改善を求めています。新しい審議会では、PEに加えて、審議テーマに応じた有識者を招き、多様な視点から編集部門と議論します。年に4回程度開き、初回は夏ごろの予定です。本紙と朝日新聞デジタルで議論の概要を報告します。

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 朝日新聞社は「ともに考え、ともにつくるメディアへ」をめざし、読者の意見や社外の指摘を生かす仕組みをさらに充実させます。

◇「紙面審議会」から「あすへの報道審議会」へ◇

 紙面審議会ではこれまで、各界の有識者に委嘱した委員から本紙報道への意見を寄せてもらい、本社編集部門との間で議論を重ねてきました。これに代わる「あすへの報道審議会」では、読者代表のパブリックエディター(PE)と編集部門が中心となります。審議テーマによってはその分野に詳しい有識者が加わり、紙面審議会の機能を引き継ぎつつ、報道の内容と姿勢について議論します。

 PEは本社に寄せられる様々な意見を日常的にモニタリングしながら朝日の報道を点検しています。「あすへの報道審議会」を通じて社外の声を生かすプロセスをより透明化します。

 現在、PEは季刊誌「考える人」(新潮社)編集長の河野通和さん(62)、タレント、エッセイストの小島慶子さん(43)、本社員の中村史郎(52)の3人。新たに紙面審議会委員を3年間務めた湯浅誠さん(46)が加わります。

◇「わたしの紙面批評」に新筆者◇

 紙面審議会の委員が交代で執筆してきた「わたしの紙面批評」の筆者が4月から交代します。引き続き担当するインターネットイニシアティブ会長の鈴木幸一さん(69)のほか、新たに東京大学教授の宇野重規さん(48)、東京工業大学准教授の西田亮介さん(32)、作家の中島京子さん(52)が執筆。今秋からは前厚生労働事務次官の村木厚子さん(60)も加わります。月1回、第3土曜(朝刊)に掲載します。

◇「編集権に関する審議会」委員に会田氏◇

 本社は「編集権に関する審議会」の新しい委員として、4月1日付で元共同通信社論説委員長の会田弘継さん(64)に委嘱します。現委員の湯浅さんと交代します。

 同審議会は、一昨年の慰安婦報道や池上彰さんのコラム掲載見送り問題の反省にたって社外有識者で構成する常設機関として昨年4月に設置。3人で構成し、他の委員は弁護士の川端和治さん(70)、東大大学院教授の宍戸常寿さん(41)です。

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 会田弘継氏(あいだ・ひろつぐ) 青山学院大学教授。元共同通信社論説委員長。元日本記者クラブ理事。著作に「追跡・アメリカの思想家たち」(新潮社)など。