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 自分の再就職先を探して――。そんな業務命令を会社がするのは「不適切だ」とする初の通達を、厚生労働省が近く全国の労働局に出す。退職勧奨を断っても社内外で転職先を探させて退職を迫る手法は「追い出し部屋」として問題視されたが、国がはっきり不適切と認めることで歯止めがかかりそうだ。

 14日、民主党と維新の党の会合で明らかにした。従来の通達は「自由な意思決定を妨げる退職勧奨は違法の場合がある」といった表現にとどまっていた。新たな通達では、自分の再就職先を探させる業務命令は、労働者保護の観点から不適切だと明示する。

 今後、通達とともに配るパンフレットでは、追い出し部屋を違法とした東京地裁立川支部の判決を紹介する。通信教育大手ベネッセコーポレーションが、社員に自身を受け入れてくれる部署を探させる「社内就職活動」の部署を設けたのは「違法な制度」と認定されたケースだ。

 最近は、低評価の社員を「ローパフォーマー(ローパー)」と呼び、在籍のまま人材会社で転職先を探させる手法も国会などで取り上げられている。これについても「権利乱用にあたるかどうかは、司法で判断される」(塩崎恭久厚労相)としつつ、問題視している。(北川慧一、古賀大己)