同僚職員らが送別会のため私的に制作した動画を選挙活動に利用したとして、NHKは13日投開票の長野県松本市長選で落選した元NHK解説委員、臥雲(がうん)義尚氏(52)に抗議し、動画制作にかかわった職員8人を処分した。

 NHKによると、この動画は、臥雲氏が昨年12月にNHKを退職した際、出演番組「ニュース シブ5時」の同僚を含む職員が作り、東京都内であった臥雲氏の送別会で披露されたという。約9分間あり、番組で臥雲氏が歌手の松田聖子さんにインタビューする映像を使い、アナウンサーらが人柄を紹介。初任地の先輩という元解説委員は「生意気でいられるぐらいの人がリーダーにならないと、地方は活性化しない」などと話していた。

 臥雲氏の陣営の説明では、動画は後援会の事務所で流し、DVDの形で支持者にも配ったという。経緯は明らかでないが、インターネットの動画サイトでも公開されていたという。

 NHKは13日、臥雲氏に抗議。14日、この動画を業務用の放送機材で作成したなどとして、内規違反で職員8人を訓告や厳重注意の処分にした。いずれも懲戒処分ではないという。訓告は動画を作成した4人、厳重注意は残り4人で動画に出演していたという。(佐藤仁彦、滝沢卓)