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 ウィッツ青山学園高校(三重県伊賀市)がずさんな授業をしていた問題で、文部科学省は17日、今春卒業見込みの生徒約400人について、3月中の卒業認定ができないとの見通しを明らかにした。進学が決まっている生徒の救済策として、文科省は卒業前でも入学を認めるよう大学に求める。

 文科省によると、通信制高校では自宅学習のほか、教員との対面授業が少なくとも3年間で約50時間必要になる。しかし同校では、移動中のバスの中で洋画を見たら「英語」の授業を受けたことにするなど、ずさんな指導があったことが発覚。全国46カ所の「支援施設」での学習状況も不明な部分が多く、文科省は卒業するには生徒が授業を受け直す必要があると判断した。

 しかし、3月中に卒業認定を受けることは時間的に不可能なため、進学や就職が決まっている生徒については特別の配慮をするよう、大学や経済団体に要請する。その上で、卒業認定までの具体的な対応については今後、伊賀市が設ける通信制高校関係者らによる委員会で検討する。

 ウィッツ青山学園高校をめぐっては、昨年12月に国の就学支援金を不正受給した疑いで東京地検特捜部が強制捜査に着手。その後、指導監督する伊賀市の調査で、全校生徒約1200人の大半が在籍する通信制課程でのずさんな指導内容が明らかになった。

 通信制の生徒のほぼ全員が主に学ぶ場は、各地の支援施設や自宅だ。しかし、生徒の提出物を本校ではなく各施設で添削する法令違反行為などもあった。伊賀市の担当者は「施設がある範囲が広域すぎて、目が行き届かなかった」と話している。(高浜行人、燧正典)