今回の高校教科書の検定で実教出版(東京都)は、日本史の現行本「高校日本史A」にある国旗掲揚や国歌斉唱に関する記述を変更して申請し、合格した。国旗・国歌法に関して「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」とした脚注の一部を削除した。

 東京都や大阪府などでは、条例や通達で公立学校の教員に式典での国歌斉唱などを義務づけている。同社の現行本をめぐっては都教育委員会が「不適切」として高校に使わないよう求めるなど、各地で問題視する動きがあった。

 実教出版は記述の変更について、「2014年に変わった検定基準で、最高裁判例に基づく記述が求められている。最高裁は起立斉唱を求めた職務命令を合憲としており、総合的に判断した」としている。一方、同様の記述がある同社の「高校日本史B」は、今回の検定に申請されていない。(長野佑介)