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 国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」(熊本県合志市)でかつて、入所者が社会復帰のため退所する際に「希望の鐘」を鳴らしていた。患者への差別の歴史を忘れないようにしようと、佐賀県がこの鐘を複製し、園に寄贈する方針を決めた。

 菊池恵楓園は1909年、前身の九州癩(らい)療養所として設立された。ピークの58年には1734人の入所者が暮らした。戦後に輸入された治療薬「プロミン」によってハンセン病は「治る病気」になり、入所者は社会復帰していった。

 県などによると、入所者が園を出るたび、旧事務本館(現・歴史資料館)前の高さ22メートルの塔に取り付けられていた鐘が鳴らされ「希望の塔と鐘」と呼ばれた。鐘の高さ(支柱まで)は約1メートルで、幅は約50センチ。48年に園に入った自治会長の志村康さん(83)は「閉塞(へいそく)した園の中で聞く鐘の音は、明るい気持ちになる澄んだ音色だった」と振り返る。

 鐘はいま、歴史資料館で展示さ…

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