宮城県内の多くの公立小学校は18日、卒業式を迎える。震災のとき1年生だった子どもたちが巣立つ日だ。あの日のことを子どもたちも懸命に伝えようとしている。

 名取市に住む長尾登くん(12)は、いつも背中にいてくれたランドセルとともに、卒業する。

 5年前の3月11日。地震の後、閖上小学校に駆けつけた母親の朋恵さん(41)らと、体育館で待機した。「逃げるとき大変だから」と、ランドセルを床に下ろしてまもなく、「津波だっ」と叫ぶ声。長尾くんたちは階段を駆け上がり、ランドセルは津波にのまれた。自宅も流された。

 1週間後、父親の豊さん(43)が閖上小を訪ね、泥まみれのランドセルを見つけた。東京のおじいちゃんが入学前、仙台まで来て買ってくれたものだ。避難先の水道で洗い流し、何日も干して、使うことにした。

 閖上小は内陸部の小学校に間借…

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