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 サッカーのワールドカップ(W杯)の開催国選定はこれまで20人余の理事による投票で決まり、たびたび投票の不正が指摘されてきた。国際サッカー連盟(FIFA)が16日、ついに投票の買収行為があったことを認めた。

 昨年5月末に明らかになった米司法省による汚職事件の捜査で、改めてW杯の開催国選定の投票における買収行為が注目された。開催国は総会で決めることに改められたが、2022年大会招致までは理事による投票で決まっていた。元FIFA副会長で北中米カリブ海連盟の会長だったワーナー氏らは南アフリカ側から投票の見返りに1千万米ドルの大金を受けとっていたことが捜査で表に出た。

 W杯の招致をめぐっては、常に理事の買収が取りざたされている。18年と22年大会では、FIFAの倫理委員会調査部門が不正を調査し、昨年9月に報告書をまとめている。この報告書などをもとに、スイスの検察当局が昨年から捜査を開始。この過程で、FIFAのブラッター前会長から欧州連盟のプラティニ会長への不正な支払いが発覚し、2人は資格停止処分となった。

 06年ドイツ大会でもドイツの招致委に不明朗な金の動きが発覚。アジアのFIFA理事4人を買収するためと報じられた。ドイツの検察当局も招致に絡み、脱税があった疑いがあるとして家宅捜索をするなど、捜査を進めている。

 FIFAは今後の信頼回復のために、一連の不祥事は元幹部らに責任があったとしてあくまで「被害者の立場」を強調し、損害賠償の請求に踏み出した。2月の臨時総会で選出されたFIFAのインファンティノ会長は「サッカーの発展に使われるべきお金が賄賂にまわった。取り戻したら本来の用途に使う」とコメントしている。(ミュンヘン〈独〉=河野正樹)

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