熊本市立中学2年の女子生徒が昨年3月に自宅マンションから転落して死亡した問題で、市教育委員会が設置した第三者の調査委員会「市いじめ防止等対策委員会臨時部会」は17日、女子生徒へのいじめ16件を認定した調査結果を公表した。熊本県警は転落死について、現場の状況などから自殺とみており、同部会は、いじめや学校の不十分な対応が「女子生徒の死の大きな要因になった可能性は否定できない」と結論づけた。

 市教委によると、女子生徒は昨年3月20日、熊本市中央区の自宅マンション5階から転落して死亡した。女子生徒は同年1月20日と3月11日に「生徒数人に嫌なことを言われた」と担任に相談。その後、登校していなかった。

 同部会は、女子生徒の転落死以降、学校や生徒、遺族らから聞き取りを実施。女子生徒のノートが教室のごみ箱に捨てられていた、給食時間に髪形や体形などの悪口を言われた、など計16件をいじめと認定した。

 また、死をほのめかす女子生徒の文章が残っていたとして、「学級でのいじめが死をほのめかすほどまでに女子生徒を精神的に追い込んでいたことは明らかだ」と指摘。「女子生徒の死の大きな要因が学級でのいじめにあることは否定できない」と判断した。

 さらに、登校しなくなってから転落死するまで約1週間あったにもかかわらず、家庭への連絡や女子生徒の心のケアなどが十分でなく、「いじめに対する学校の対応が大きな要因になっている可能性も否定できない」と指摘。学級では、ほかのいじめも発生しており、「教員へのサポートも不十分だった」とした。

 市教委によると、遺族は報告書の内容に納得せず、受け取りを拒否したという。岡昭二教育長は「情報を共有して組織的に対応するところに不足があった。このような事態を生じ、遺族の悲しみに対して申し訳ない思いでいっぱいです」と記者会見で述べた。(奥正光)