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 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)が、今月迎える開業15周年の記念イベントを18日に始めた。一時は経営危機に陥ったが、家族層や外国人客を取り込み、来場者は5年前の8割増の勢いだ。開業時の「映画のみ」へのこだわりを捨て、消費者に人気の作品を幅広く取り込むことで、変身を遂げた。

 15周年イベントの前夜祭が園内で17日開かれ、「大使」に就任した元プロテニスプレーヤーの松岡修造さんが「開幕」を宣言した。1年間で、計15のパレードやショーなどを展開する。

 開業直後に1千万人超だった来場者は、2009~10年度に750万人に落ちた。反転のきっかけとなったのが、12年に設けた子ども向け施設「ユニバーサル・ワンダーランド」だ。映画ファンだけでなく、若者からファミリー層まで楽しめる施設づくりを進めた。14年につくった「ハリー・ポッター」のエリアも人気を集めた。

 「クールジャパン」がテーマのアトラクションを展開するなど、USJは日本の若者文化の発信拠点に育った。漫画「ワンピース」「進撃の巨人」やゲーム「バイオハザード」など、幅広い作品をパークに取り込む。映画特化のこだわりを捨てたことが功を奏している。

 運営会社の村田篤平執行役員は「何回も足を運んでもらうため、アトラクション投資だけでなく、イベントとの相乗効果を大切にしてきた」という。

 「夏は水鉄砲、秋はゾンビなど、園内を歩くだけで楽しいイベントが季節ごとにある」。年間パスを持つ堺市の会社員、掘田三穂さん(40)は話す。

 次の飛躍へ、USJは沖縄での第2パーク構想を進めてきた。しかし、昨年11月に米メディア大手のコムキャストに買収され、採算を疑問視する声が浮上。撤回を含めて考えている。

 「大阪をもっと伸ばす。将来は(今より)300万~400万人増やせる」。ジャン・ルイ・ボニエ新社長はこう話す。柱の一つが、マリオなどのキャラクターを使った新施設を、任天堂と展開することだ。従業員施設の移転などで、USJの拡張も考えている。

 経済効果の大きさもUSJの特徴だ。関西大学の宮本勝浩名誉教授は12年、全国で10年間に5兆6千億円とはじいた。前提とした来場者は1100万人。宮本氏は「ハリポタエリア開業から徐々に減ると考えたが、勢いが増した」と驚く。

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