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 国土交通省は高速道路のトンネルで起きた火災の消火や避難などについて、非常用設備の設置基準を設けている。基準は1979年に7人が死亡した日本坂トンネル事故(静岡県・東名高速)を機に見直され、交通量やトンネルの長さに応じた給水栓やスプリンクラーに関する設置基準が盛り込まれた。

 国交省などによると、事故が起きた山陽道の八本松トンネルの基準は最も厳しい「AA等級」に次ぐ「A等級」で、排煙設備やスプリンクラー、上り線と下り線を行き来できる「避難連絡坑」の設置は義務づけられていない。ただ800メートル以上の全長を踏まえ、避難連絡坑は設けられていた。道路脇には歩行用の「検査路」があり、誘導表示板も200メートルおきに設置されていた。

 また、事故が起きた下り線には34本の消火器、8台の給水栓、22台の押しボタン式通報装置もあった。

 トンネルの事故や火災が起きたとき、どう逃げればいいのか。

 国交省の担当者は「特別な手順はない。ビルの避難訓練と同じです」と言う。排煙が追いつかずに煙が充満することがあり、①事故に気づいたらすぐに車を止めて降りる②表示板に書かれた連絡坑までの距離を参考にして、トンネルを出られる方法を考える――ことを「できるかぎり早くやってほしい」と求めている。煙を吸い込まないようにハンカチやマスクで口や鼻を覆うことも必要だ。