[PR]

 パチンコ店などに複数回出入りした生活保護受給者に対し、保護費の支給を停止・減額する処分をしていた大分県の別府市と中津市が、新年度から処分をやめることが17日、わかった。県から「不適切」と指摘され、方針を転換した。

 別府市は年に1度、職員がパチンコ店や市営競輪場を巡回し、通算2回以上見つけると、保護費のうち生活費の大半の支給を1~2カ月止めていた。昨年10月の調査では9人分を停止した。中津市も月1回程度、パチンコ店など約10カ所を調査。3回以上見つけると生活費を1カ月分減額し、今年度は4人が該当した。

 両市は、支出の節約に努めることを求める生活保護法の規定を処分の根拠としていた。だが、県が昨年末、厚生労働省に照会したところ、同法にギャンブルを禁じる規定がないことなどから、厚労省は「停廃止は不適切」と回答。県は今年2~3月、両市に「不適切」と指摘した。

 指摘を受け、両市はパチンコ店などへの出入り回数だけを理由にした停止・減額はやめる方針に転換。ただ、出入りしていないか調査は続け、ほかに就職活動をしていない状況などがあれば、停止や減額をする可能性はあるという。別府市の担当者は「指摘は真摯(しんし)に受け止める。ただ、パチンコ店に入り浸るのは良くないという納税者の感覚も大事にしたい」と話した。(稲垣千駿)