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 18年ぶりに2万5千人を下回った昨年の自殺者について、内閣府は18日、原因を分析した結果を公表した。最多の「健康問題」は前年より大きく減ったが、「学校問題」は増え、「家庭問題」はほぼ横ばい。家庭問題の中では、「介護・看病疲れ」と「子育ての悩み」が計365人いた。

 昨年の自殺者2万4025人のうち、遺書などから原因が特定できた1万7981人を分析。1人につき最大で三つまで挙げた。

 「家庭問題」を理由にしたのは前年より0・1%減って3641人。内訳をみると、「介護・看病疲れ」は243人。50~70代が7割を超え、男性が6割だった。「子育ての悩み」は122人。40代以下が8割超で、女性が8割を占めた。

 比較できる2007年以降では、「介護・看病疲れ」「子育ての悩み」はともに11年がピークで計485人。その後は減少傾向にあるが、毎年計300~400人ほどが亡くなった。

 介護や子育てを担う人への支援が不十分だという社会的な背景もうかがえる。安倍政権は「1億総活躍社会」の実現を掲げ、介護や子育てのしやすい社会を目指している。

 全体の理由で最も多い「健康問題」は1万2145人で、前年より6・0%減った。「経済・生活問題」は4082人(1・5%減)。入試や進路の悩みなどの「学校問題」は384人で、3・2%増えた。

 一方、東日本大震災に関連した自殺者は前年より1人増えて23人だった。県別では福島が前年より4人増えて19人、岩手は同数の3人、宮城が3人減の1人だった。福島の多さについて、内閣府の担当者は「避難生活の長期化などで孤立化していることが背景と考えられる」とみている。(久永隆一)