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 防衛大学校(神奈川県横須賀市)の学生だった福岡県内の20代男性が、上級生らから暴行や嫌がらせを受けてストレス障害になり退学を余儀なくされたとして、当時の学生8人と国に計約3697万円の損害賠償を求めて18日、福岡地裁に提訴した。

 訴状によると、男性は2013年4月の入学直後から、上級生らに「学生指導」と称して殴られたり、アルコールを吹きかけ火をつけられたりする暴行を繰り返し受けたほか、写真を遺影のように加工して通信アプリ「LINE」に流されるなどした。男性は「重度ストレス反応」と診断され、14年8月から休学。昨年3月に退学した。

 男性側は「教官も学生間の暴力行為やいじめを認識していたのに、対策を怠った」などと主張。防衛大を設置する国にも賠償を求めている。

 男性は14年8月、上級生や同級生計8人を傷害容疑などで横浜地検に刑事告訴。同地検は昨年3月、うち3人を暴行罪で略式起訴し、横浜簡裁が罰金の略式命令を出した。防衛大は今年2月、新たに関与が判明した学生を含め3~4年生12人と、当時の教官ら10人を処分した。

 男性の母親(50)が18日、福岡市で会見し、「息子は自衛隊員になりたくて防衛大に入った。こんなことがあると知っていたら行かせなかった」と語った。防衛大学校は「再発防止に取り組んでいますが、訴状の内容を確認しておらずコメントは控えます」としている。