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 認可保育施設に申し込んで入れなかったのに「待機児童」と認定されなかった子どもが、昨年4月時点で少なくとも4万9千人いたことがわかった。自治体が待機児童と認定したのは同時期で2万3167人。その倍以上の「隠れ待機児童」がいたことになる。塩崎恭久厚生労働相が18日の衆院厚労委員会で、民主党の山尾志桜里氏の質問に対し、明らかにした。

 待機児童数は自治体に保育利用を申し込んだ数から認可施設に入れた子どもの数などを引いて計算する。厚労省の定義では、自治体が「特定の施設を希望し、空きがあって通える施設に入らなかった」と判断したり、自治体が補助する認可外施設に入ったりしたら待機児童の対象外になる。

 昨年4月時点で、「特定の施設を希望」が理由で待機児童に含まれなかったのは3万2106人。保護者が特定の施設にこだわったという自己都合もあるが、自治体が「自宅から通える」と判断しても通勤経路と逆方向にあったり、きょうだいで別々の施設だったりして、やむを得ず利用を断念した事例もある。

 東京都の認証保育所や横浜市の横浜保育室、堺市のさかい保育室といった自治体が基準を定めて補助する認可外施設に入所できた児童は1万7047人いた。

 こうした子どもはかつて待機児童に含まれていた。

 ほかに認可施設に入れられず育児休業を延長したら待機児童に含めなくてもよいとされ、自治体によって数え方が違う。厚労省はこの人数もまとめたが、公表していない。

 また、親が求職中なら待機児童とする決まりだが、自宅でインターネットなどで求職していると待機児童に含めない自治体もある。

 山尾氏は、待機児童が少ないとされる自治体に引っ越したのに入れず困っている親がいると指摘。「最後は子どもにツケが回る」とし、定義を見直した上で改めて全体数を公表するよう求めた。塩崎氏は自治体側から意見を聴くとした。(伊藤舞虹)