[PR]

 大阪市が全職員に労働組合や政治活動への関与を尋ねたアンケートの是非が問われた訴訟の控訴審判決が25日、大阪高裁であった。田中敦裁判長は一審判決に続いて憲法が保障する労働基本権やプライバシー権の侵害を認めたが、権利侵害にあたるとした設問の数を減らし、賠償額を35万円から29万円に減額した。

 原告は自治労連系の労組に入る職員ら59人。市は2012年2月、教員らを除く全職員約3万4千人にアンケートを実施した。高裁判決は一審地裁と同様に労組活動参加の有無や活動内容を聞く設問、特定の政治家を応援する活動への参加経験を尋ねる設問は不当と指摘。一方で、組合費の使い道に関する設問は組合を弱体化させるものではないとし、労働基本権の侵害を認めなかった。

 判決後、会見した原告弁護団は「組合や職員に打撃を与えるアンケートが違法と再び判断された意義は大きい」と語った。

 この問題では昨年12月、自治労系の労組や職員らが起こした同様の訴訟で、大阪高裁の別の裁判長が労働者の団結権や政治活動の自由の侵害にあたると判断、市に賠償を命じていた。(太田航)