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 公益通報者保護法の見直しを進めている消費者庁の検討会の第1次報告書最終案が明らかになった。企業の不正を見聞きした現場社員らの声を社内で吸い上げる「内部通報制度」の整備と充実を促す法改正を提言している。東芝やオリンパス、東洋ゴム工業など、不正が明るみに出た企業で内部通報制度が形骸化していたことを教訓とした。

 内部通報制度は、職場の部下から上司へという通常の報告ルートとは別に、組織内で不正を把握し統治に生かす目的で、2001年ごろから大企業を中心に導入されるようになった。04年制定の公益通報者保護法はその動きを後押しし、現在は上場企業の大部分、中央省庁や都道府県のすべてが導入している。

 しかし、現行法には内部通報制度に関する規定がない。また、制度があっても形ばかりとなっていた例が相次いで発覚した。

 昨年、免震ゴムの性能偽装が発覚した東洋ゴムは内部通報を生かすどころか、逆に内部通報で偽装が公になる「リスク」を想定して対策を検討していた。不正会計が発覚した東芝では当初、内部通報はなく、一方で社外への内部告発が相次いでいた。会社の姿勢に対する社員の信頼が得られていなかったことがその原因だと指摘されている。