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 今月上旬に米韓合同軍事演習が始まって以降、北朝鮮軍の動きが慌ただしい。「核弾頭ミサイル」に向けた技術開発を前面に出す一方、短中距離の弾道ミサイルを発射。20日には上陸演習も報じられた。装備や物資で大きく劣る北朝鮮軍だが、サイバー攻撃も目立っている。米韓が警戒する真の脅威はどこにあるのか。

 朝鮮中央通信は20日、金正恩(キムジョンウン)第1書記が上陸演習と対上陸防御演習を指導したと伝えた。海軍や機械化歩兵部隊などが協力し、韓国へ奇襲上陸する作戦だ。また、北朝鮮軍は韓国を上回る約4300台の戦車、約8600門の野砲を持つとされる。11日には正恩氏が戦車兵大会を視察したと報じられた。

 朝鮮労働党機関紙の労働新聞(電子版)は15日付で、正恩氏が弾道ミサイルの大気圏突入実験を指導したと伝えた。正恩氏は核実験や核弾頭を搭載できるミサイルの発射実験を早期に実施するよう指示。11日付の同紙は、北朝鮮軍が核弾頭の使用を想定した弾道ミサイルの発射訓練を行ったとし、米軍の増援部隊が集結する韓国の港湾に狙いを定めたことを示唆した。

 今回の上陸演習は、米韓が上陸演習を行ったことに対抗する意図を示したとみられる。だが、北朝鮮軍が米韓連合軍と正面から戦って勝つのは軍事的に不可能とされる。主力の戦車や戦闘機は冷戦時代の遺物で制海空権を握れないうえ、燃料不足も著しく、戦闘を継続する力が不足している。

 核を強調した一連の動きは、国内の引き締めとともに、制裁を強化する国際社会を混乱させる「心理戦」とみられる。北朝鮮の説明には科学的、軍事的な根拠が不足しているからだ。

 韓国軍は、北朝鮮が2月に発射した長距離弾道ミサイルの弾頭カバーを回収したが、アルミニウムの内部に断熱材を貼った材質だったという。韓国の韓民求(ハンミング)国防相は18日、長距離弾道ミサイルの場合、北朝鮮は大気圏再突入に必要な技術を得ていないと指摘した。

 北朝鮮軍が核兵器を使う軍事的…

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