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 東日本大震災で被災した岩手県久慈市の地下水族科学館「もぐらんぴあ」から、青森県八戸市の水産科学館に避難していたアオウミガメのカメ吉が21日、久慈市に5年ぶりに戻った。再建工事を終え、4月23日に開館する「もぐらんぴあ」で展示される。

 もぐらんぴあは津波で全壊し、飼育していた約200種3千匹のうち生き残ったのはカメ吉など8種20匹だけだった。八戸市水産科学館「マリエント」に移された直後のカメ吉は、水槽の隅でじっとしたまま餌も受けつけなかったという。その後、他の水族館から飼育技術を学んだスタッフによる世話で元気になり、震災を生き抜いた「復興のシンボル」として人気を集めてきた。

 カメ吉を預かった吉井仁美館長は「必ず元気にお返しするという気持ちで育てた。いなくなるのは寂しいけれど、もぐらんぴあで、もっとたくましくなってくれると思う」と別れを惜しんだ。カメ吉を見送ろうと市民ら約200人が詰めかけた。(志田修二)