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 軍需工場に学徒動員された若者たちの苦悩や叫びを描いた演劇作品「反応工程」(作・宮本研)を広く知ってもらい、演劇と社会をつなぐムーブメントにしようと、「俳優座『反応工程』を成功させる会」が21日、結成され、東京・六本木の劇団俳優座でキックオフイベントが開かれた。約120人が参加し、共同代表の映画監督の山田洋次さん(84)、学生団体の「SEALDs(シールズ)」メンバーの奥田愛基さん(23)、「T―nsSOWL」のタクヤさん(17)のほか、出演俳優たちがあいさつした。

 共同代表は3人に加え、俳優座の加藤剛さんの計4人。作品は、終戦直前の九州の軍需工場で、爆薬を作り出す「反応工程」で働く若者たちの物語。徴兵への焦燥感や思想統制への怒り、敗戦の準備を進めているのに工程を止めない大人たちへの不信感などが描かれている。

 キックオフイベントでは、山田監督が「人間らしさにあふれたステキな劇にしてほしいと願います」とあいさつ。

 イベントに先立つ記者会見で奥田さんは「演劇は、戦争体験者の歴史のタイムカプセルのようなもので、戦争中にいるような体験をすることができる。自分たちが生きていることをもう一度かみ締められたらと思って共同代表を引き受けた」と話した。タクヤさんは「来週、安保法が施行されます。『反応工程』を通し、反戦メッセージを広く知ってもらい、戦争の悲劇を繰り返さないように訴えていけたらと思います。私のおじいちゃんは戦争経験世代。民主主義を壊さないためにも私たちが声をあげていくべきだと思いました」。

 既に後援協力団体は約300団体、個人約200人が会員になっている。会への問い合わせは03・3470・2888(俳優座)。

 舞台は5月13~22日、東京・新宿の紀伊国屋ホール。小笠原響が演出し、伊東達広、田中孝宗らが出演する。5400円、4320円など。(山根由起子)

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