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 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉を求める住民らが、国の原子力規制委員会に原子炉設置許可を取り消すよう求めた訴訟の第1回口頭弁論が23日、東京地裁であった。国側は「もんじゅの稼働は今後相当な期間、見込まれず、現実的な危険性はない」として請求を退けるよう求め、争う姿勢を示した。

 法廷では原告2人が意見陳述。「もんじゅの歴史は不祥事の歴史で、とうの昔に廃止すべきだった。実用化のめどは皆無で、国民に何の利益ももたらさない事業に巨額の費用を投じる泥沼から、なぜ脱出しないのか」などと訴えた。

 もんじゅをめぐっては、住民らが起こした訴訟で2003年、名古屋高裁金沢支部で設置許可を無効とする判決が出たが、05年の最高裁判決では住民側が逆転敗訴した。

 だが、もんじゅで機器の点検漏れなどが繰り返されたことから、規制委は昨年11月、「原子力機構には安全に運転する資質がない」として、もんじゅの運営主体を代えるよう文部科学相に勧告。半年をめどに新たな運営主体を示せなければもんじゅのあり方を見直すよう求めている。勧告をもとに周辺住民らが昨年12月、新たに提訴した。(千葉雄高)