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 台風被害で不通になっていた三重県中部のJR名松(めいしょう)線が26日、6年半ぶりに復旧する。山あいを走る赤字路線。特に不通区間の家城(いえき)―伊勢奥津(おきつ)間(17・7キロ)は険しい地形で災害に弱く、JRは廃止を提案したが、地元住民らの強い要望を受けて、復旧にこぎつけた。

 連休中日の20日、不通区間の名所を歩くイベントが開かれた。約100人が参加。途中、試運転の車両が駅に入ってくると、歓声が上がった。

 このイベントに協力した「名松線を元気にする会」の会長、中田かほるさん(70)は、終点の伊勢奥津駅(津市美杉町奥津)近くで電器店を営む。3年前に会を立ち上げてから様々な企画を通じて名松線をアピールしてきた。沿線の植樹、装飾したトラックやオート三輪の展示、ボンネットバスでの周遊ツアー、ゆるキャラやコスプレイベント、会の法被を着てマラソン大会に出走……。

 結婚前にデートで乗った時は蒸気機関車だった。子どもたちの高校時代の通学の足だった。しかし、若者は次々と地元を去り、沿線住民だけでは維持はできない。「美杉の活性化は名松線なしではありえない。利用者が少ないままだと、また災害が起きれば、今度は廃線になってしまう」という危機感がある。

 不通になったのは2009年10月。台風で線路内に土砂が流れ込んだ。JR東海が「安全な運行は困難」と、この区間の廃止を提案すると、住民らは存続を求めて11万6千人分の署名を集めた。

 ただ、名松線は元々採算の取れ…

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