文部科学省の国立大学法人評価委員会は23日、全86の国立大の運営や改革の方針を定めた「中期計画」を了承した。26大学が人文社会科学系の見直しを盛り込んだほか、地域に根ざした取り組みも目立った。今月中に認可され、4月から運用が始まる。

 文科省は新年度から、国立大が重点的に取り組む内容を三つに分類。このうち「地域に貢献」を選んだ中では、福島大が東京電力福島第一原発事故後の子どもや家庭への支援方法の開発や、支援活動をコーディネートする人材育成を掲げた。福岡教育大は、保護者や地域と協力できる教員を養成するため、学生のボランティア参加率100%を目指す。愛媛大は地域が舞台のフィールドワークやインターン科目を100以上開講するとした。

 「世界で卓越した教育研究」では、東北大が世界最高水準の外国人研究者を招くなどして国際共著論文数を20%以上増やすことを掲げた。

 人文社会科学系の組織見直しでは、山形、千葉、三重、神戸、九州など26大学が学部の統合や学科の再編などを掲げた。昨年10月に公表された素案の段階から大きな変更はなかった。

 国立大は2004年度の法人化以降、6年ごとに中期計画を国に提出しなければならない。(高浜行人)