政府は23日、「同一労働同一賃金」の実現に向けた専門家による検討会の初会合を開き、関連法の改正に向けた論点を議論した。法律家や経済学者らがメンバーで、正社員と非正社員の不当な賃金差などを示したガイドライン(指針)案を年内にもまとめる方針だ。

 塩崎恭久厚生労働相は「一人ひとりの職務能力を公正、客観的に評価することが極めて大事だ」とあいさつした。専門家からは、「労働者の納得性を高めるために、企業の情報公開が必要だ」「就職時の賃金が市場で決まっている点をどうとらえるべきか」といった意見が出たという。

 総務省の統計では、2015年の労働者に占める非正社員の割合は37・5%まで上昇している。独立行政法人労働政策研究・研修機構によると、フルタイム労働者に対するパート労働者の時間当たり賃金水準は、フランスやドイツに比べて日本は格差が大きい。

 検討会の議論について、東京メトロ子会社契約社員の後呂(うしろ)良子さん(61)は「問題提起はいいことだが、ポーズを見せるより、まずは非正社員の大変な暮らしぶりを知って欲しい」と話す。正社員との賃金差は不当とする訴訟を、勤務先と係争中だ。(北川慧一)

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