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 岡山短期大(岡山県倉敷市)で准教授を務める山口雪子さん(51)=幼児教育学=が23日、短大を運営する学校法人を相手に岡山地裁倉敷支部に訴訟を起こした。山口さんは「視覚障害を理由に4月からの授業や卒業研究の担当を外され、事務職への変更を命じられたのは不当」と主張。今の立場(地位)の確認と配転命令の撤回を求めている。

 訴状によると、山口さんは2月、短大側から①授業中に飲食したり、無断で出て行ったりする学生を注意できなかった②筆記試験を採点する際に学生の答案を第三者に読み上げてもらった――などと指摘され、2016年度から授業や卒業研究の担当を外すことを伝えられたという。

 山口さんは網膜の異常で視野が狭くなる進行性の病気「網膜色素変性症」を患う。岡山短大の教員になった1999年当時は見えていたが、約10年前から視力が低下。14年には退職を勧められたが、私費で補佐員を雇い、授業を続けている。山口さんは岡山市内で開いた記者会見で「排除しないでほしい」と訴え、代理人の水谷賢弁護士は来月施行の障害者差別解消法や改正障害者雇用促進法に触れて「(訴訟は)法律に実効性があるかどうかの試金石になる」と述べた。

 一方、原田博史学長は取材に「差別ではない。教育の質の保証に関わるため、指導がきちんとできる教授に代えた」と話している。(小川奈々、田部愛)