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 東京都羽村市の介護老人保健施設で、認知症の男性(当時86)が窓から転落死したのは施設が適切な対応を怠ったためだとして、遺族が運営法人に約2350万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が23日、東京高裁であった。水野邦夫裁判長は、遺族の請求を棄却した一審・東京地裁立川支部判決を変更し、施設に約1950万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は2012年8月、施設2階にある認知症専門棟の食堂の窓から落下した。窓には、一定の幅以上開かないようにするストッパーがあったが、ずれて窓が開いた状態だった。

 14年9月の地裁判決は、「男性の行動は予測できなかった」として施設の責任を否定したが、高裁判決は「ストッパーの使い方が不適切で、認知症専門棟として求められる安全性を欠いていた」と判断した。

 判決について運営法人は「医療介護の実務に与える影響の極めて大きな判決だ。内容を十分精査、検討して、対応したい」としている。