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 原子力規制委員会は23日、運転開始から40年を超えた関西電力高浜原発1、2号機(福井県)について、重要設備を実際に揺らして耐震性を確かめる試験をする前に、設備の詳しい設計(工事計画)を認可できるとする方針を示した。運転延長認可の期限を迎える7月の時点では、実際に揺らしたデータがないまま認可が判断され、「期限切れ」が回避される可能性が出てきた。

 東京電力福島第一原発事故後、原発の運転期間を原則40年とし、規制委が認めれば1度だけ最長20年延長できる制度ができた。高浜1、2号機の場合、経過措置で猶予された今年7月の期限までに、安全対策の基本方針の許可、工事計画の認可、運転延長の認可の三つが必要になる。

 規制委は2月、40年を超える原発で初めて、安全対策の許可の前提となる審査書案を了承。この日の定例会では、耐震設計のもとになる地震の揺れの想定が引き上げられたことなどを踏まえ、格納容器内の重要設備を実際に揺らす試験で耐震性を確かめる方針を決めた。

 ただ、試験の時期は、工事計画認可を経て対策工事が終わった後の設備検査の段階でよいとした。関電によると、対策工事には年単位の時間がかかるという。工事計画認可は、海外の同様の原発の事例や1、2号機の耐震性の解析結果などをもとに判断する。

 実際に揺らす試験で耐震性が不十分となれば、設備検査を通ることができず、再稼働できなくなる。ただ、関電は新たな耐震対策を追加して工事計画認可を受け直すことができ、運転延長の認可は覆ることがない。規制委の担当者は「安全性を高める方向の変更であれば、申請は止められない」と話した。関電によると、高浜1、2号機の再稼働は早くても2019年秋以降になる見通し。(東山正宜

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