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 政治の混乱が続くブラジルで23日、8月開幕のリオデジャネイロ五輪を担当してきたヒルトン・スポーツ相が退任する見通しとなった。連邦議会で弾劾(だんがい)手続きの対象となっているルセフ大統領が、自身への協力を取り付ける見返りに別の人物を入閣させるため。五輪開幕まで5カ月を切るなか、政治的取引によってスポーツ相が職を追われる形となった。

 報道によると、ヒルトン氏は2015年1月に就任。これまで会場視察や関連イベントに出席し、五輪の準備に関わってきた。後任にはスポーツ省高官のレイゼル氏が就く見通し。一部メディアは、レイゼル氏もこれまで五輪の準備に関わってきたとして「開催に影響はない」と伝えている。

 政権支持率が低迷するなか、ヒルトン氏は今月、自身の所属政党がルセフ氏と距離を置く方針を決めたため、離党して閣内に残った。だが、ルセフ氏とこの党がその後に関係を修復。党側がルセフ氏に改めて閣僚ポストを求め、ヒルトン氏が外されることになった。弾劾手続きによる罷免(ひめん)を避けるため、ルセフ氏は味方の拡大に全力を挙げている。(サンパウロ=田村剛)