[PR]

 岐阜大学の卒業式が25日、岐阜市長良福光の長良川国際会議場であり、学部と大学院の計1813人が巣立った。国立大の式で国歌斉唱をする動きが広がる中、同大では、これまで通り大学の愛唱歌「我等(われら)多望の春にして」を歌い、国歌は歌わなかった。

 国立大の式での国歌をめぐっては昨年6月、当時の下村博文文部科学相が学長に斉唱を要請。岐阜大の森脇久隆学長が2月、斉唱しない考えを示すと、馳浩文科相が「国立大学としてちょっと恥ずかしい」と批判していた。

 式で森脇学長は「国際的な視野と、地域を見る目の両方を兼ね備えて頂きたい」と激励。卒業生を代表して工学部の鈴木千貴(ゆきたか)さんが「この4年を糧に邁進(まいしん)していきます」と誓った。最後に全員で愛唱歌を合唱した。

 国歌斉唱について、出席した教育学部の男子学生(22)は「愛国心を歌という形にする必要はないと思う。心の中に持っていれば問題はなく、恥ずかしいと言われる筋合いはない」。一方、工学部4年の男子学生(22)は「大学の個性を出すために愛唱歌も必要だが、やはり日本の国のことを考えると国歌も必要だと思う」と話した。

 この日は名古屋大の卒業式もあり、国歌は斉唱しなかった。一方、愛知教育大では23日の卒業式で国歌を歌った。