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 中国共産党に批判的な本を出版していた香港の書店関係者5人が失踪した事件で、失踪から約3カ月ぶりに香港に戻った作家の李波氏の言動に疑問の声が噴出している。「連行はされてはいない」「今後、でっち上げの本は出版しない」と李氏は話すが、民主派は真相究明のための徹底調査を求めている。

 5人の中で、昨年12月に失踪した李氏は香港から出た記録がなく、中国当局が強制的に連行した可能性が指摘された。中国の公安当局は香港で捜査権を行使できないため、「高度な自治を保障した一国二制度を揺るがす」として香港で大きな問題になった。

 李氏は24日、中国の入管当局から香港側に引き渡された。入管、警察に対し、中国に渡った詳しい経緯の説明は拒否。「友人の助けを借り、自分なりの方法で中国に渡った。連行はされていない」と従来の説明を繰り返し、失踪事件の捜査中止を求めた。

 この日、一部メディアの取材にも応じ、中国当局の関与を改めて否定。「中国では完全に自由の身。捜査機関は礼儀正しく、一切の権利は保障されていた」などと主張した。さらに「今後はでっち上げの本は出版しない」とも語り、言論の自由への侵害という見方も否定した。

 親中派メディアは「これ以上騒いでも意味がない」(大公報)と報じるが、民主派の間では「李氏は真相を明かせないだけ。中国側が連行したという疑問は消えていない」との見方が大勢だ。自由の身なのに、なぜ当局が身柄を引き渡したのかといった疑問もくすぶる。

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