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 東日本大震災の津波で児童ら84人が犠牲になった宮城県石巻市の大川小学校旧校舎について、市は震災遺構として保存する方針を固めた。遺族や住民は保存と解体で意見が分かれていたが、教訓の伝承や将来の防災教育に役立つと判断した。亀山紘(ひろし)市長が26日に記者会見して正式に発表する。

 校舎全体を保存した上で、周辺を公園にして犠牲者への追悼や祈りの場とする考えだ。新年度から地区協議会の意見を聞き、細部を詰める。亀山市長は25日、「(周辺に覆いを設けるなどして保存に)反対する方々に配慮しないといけない」と述べた。津波火災で焼けた旧門脇小校舎は、校舎の一部を保存する方針。

 大川小では地震発生後、教職員や児童らは校庭にとどまった。約50分後に避難を始めたが、直後に津波が押し寄せて巻き込まれた。遺族や住民からは「後世に教訓を伝えるために保存すべきだ」という意見と「見るのがつらい」として解体を求める意見が出ていた。