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 死傷者約300人を出したベルギー連続テロの容疑者が、原子力施設の襲撃を検討していた疑いがあることが25日までに分かった。フランスでは24日、ベルギーやパリ同時多発テロの容疑者と同じグループの男が逮捕され、新たなテロ計画が発覚した。これまでに実行に移されたのは計画の一部にすぎない恐れがあり、当局は実態解明を急ぐ。

 原子力施設の襲撃を計画していたのは、ベルギーのテロで自爆死したイブラヒム・バクラウィ(29)、ハリド・バクラウィ(27)の両容疑者らとみられる。

 地元紙DHなどによると、2人は同国北部モルの原子力施設に勤める技術者の動向をひそかに撮影していた。技術者は、ベルギーの原子力研究の責任者の一人とされる。動画は昨年末、パリのテロに関連した家宅捜索で押収された。

 ベルギーでは中部ティアンジュと北部ドールの2カ所で原発が稼働している。治安当局は原発などの警備を強化し、2月から計140人の兵士を配置した。また公共放送RTBFによると、3月中旬以降、ティアンジュ原発の従業員11人が何らかの理由で施設への立ち入りを禁じられた。

 連続テロの発生直後には、運転や保守にかかわる必要最小限の作業員以外が原発から退避した。DH紙は「原子力施設へのテロが察知され、標的が空港や地下鉄に切り替えられた可能性がある」と指摘した。